fc2ブログ
2015-10-05

今日までの「季節の養生ランチコース」

こんな感じでしたー!

151003_0646~01

お品書きは、

二種の豆のスパイススープ煮
カボチャとインゲンの粒マスタードサラダ
薬膳スープ

そして、

151003_0656~01

白い根菜と豚ばら肉のベトナム風ポトフ
茹でピーナッツとアワ入りごはん
大根の香味しょうゆ漬け
デザート:サトイモと小豆と百合根のココナッツミルク
金木犀入り烏龍茶

以上でございます。

一品目は、レンズ豆とムング豆(皮なし)、二種類の小さいお豆さんを、
スパイス濃い目に効いたスープで煮込んだもの。
漢方薬膳では、お豆さんはざっくり体の水の巡りを良くするものが多いとされ、
健脾作用と言って胃腸の消化能力アップに繋がります。
インドなどではこういう豆スープは、胃腸を助けるものとして常食されているそうで、
細かい解釈はそれぞれですが、共通した教えもあるなぁと気付かされます。
スパイスとして使われているクミンやシナモンその他も、温めるもの、お腹の具合を調えるものでもありますしね。
お次のサラダは、ホクホクのカボチャとインゲンを、粒マスタードたっぷりのソースで和えて、
刻みアーモンドとクコの実をトッピングしました。
色んな味と食感が混ざったサラダです。
カボチャは体を温め、血行不良も改善してくれるので、今からの季節、ちょくちょく登場させたい食材ですね。
ハロウィンのトレードマークになっていたり、「冬至にカボチャ」と言われていたり、
洋の東西問わず秋冬にピッタリのキャラクターと言うことを、昔のひとは栄養分析せずとも体感的にその時期必要な食べ物であると知っていたのだと思います。

メインは、秋の養生を代表するような白いポトフです。
豚ばら肉に、大根、レンコン、玉ねぎを山盛り併せて煮込みました。
ベースはベトナム料理です。
ベトナムって意外と高原野菜が採れるところがあったりして、そして中華&フレンチの影響も歴史上受けているので、
こういう、あっさりしているようで滋味深い、ご飯にもバゲットにも合いそうな料理が実は沢山あるのです。
今回は、これまた肺をケアして秋の養生にピッタリな、茹でピー入りご飯です。
茹でピーナッツ、おつまみピーナッツとは違ってホクホクした食感が、初めてのお客様には新鮮なようです。
一緒に入れたアワは健脾作用のある雑穀です。
秋の養生は「肺」がポイントですが、漢方独特の考え方で、
「肺」の親的存在である「脾(消化機能)」にも配慮することによって、
肺が元気になると言う理論があります。
なので、ストレートに「肺にいいもの」のほかに、「脾を助けるもの」を配置するのが、
この時期の献立ポイントでもあります。

まあ、どんな良いものを食べるにしても、脾=消化機能がきちんと働かないと、
効率よく体の活動エネルギーになりませんもんね。
そういう意味で、お腹の調子を整えるのは、常に一番大事なこと。
忘れがちでもありますが…(^^;

デザートは、これまた脾と肺をケアする組み合わせ、
サトイモと小豆と百合根のココナッツミルクです。
文字だけで書くと、どんな味?と思われる方も多いでしょうが…(笑)
サトイモと小豆とココナッツミルクって、スイーツとしての相性がとても良いのです。
百合根も、茶わん蒸しやちょっと甘めに煮つけたものも美味しいですが、
お芋さん系列の味ですから、小豆餡などと合わせても違和感は全くありません。

今回は、以前、台北の漢方薬問屋街で入手した乾燥百合根を戻して使いました。
この乾燥百合根は、肺や心の余分な熱をとって咳を静めたりある種の不眠改善にも効く、漢方の生薬ともなります。
サラダに散らしたクコの実と同じく「食薬」のひとつですね。

養生茶は、そろそろ藍布の店の前でもほころびはじめた、金木犀入りの烏龍茶です。
(店前の花を乾燥させて使ってるわけではありません、念の為:笑)
金木犀=桂花も、漢方薬膳では体を温め、気と血の巡りをスムーズにする働きがあるとされます。
確かに、ふわりと甘い香りは、肩の凝りがほぐれるような気分になりますね。
烏龍茶との相性も良いです。
もう少し秋が深まったらそのうち、より発酵度の高い鉄観音茶とブレンドしてお出ししようかな、と考案中。

明日と明後日は店休日をいただきまして、
8日木曜日からはまたガラリと変わったアジアのごはんで皆様のお越しをお待ちしております。

お次のメインは、秋の味覚・きのこたっぷりの、タイのココナッツ赤カレー。
野菜料理には、ニンジンにドライフルーツやナッツを合わせた、秋冬仕様のチリソースマリネなどを。
デザートは、さつま芋をたっぷり使います。
どうぞお楽しみに。




スポンサーサイト



コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

プロフィール

らんぷ店主

Author:らんぷ店主
アジアのお母さんの味に東洋医学のエスプリを混ぜた、アジア薬膳料理屋を奈良きたまちの古民家で展開。
「あじあの薬膳おばんざい 藍布(らんぷ)」
火曜・水曜定休
奈良市法蓮町1232
℡ 0742-27-1027

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ