2011-12-30

ゆったり お食事会の件で

アジアの薬膳でメンタルヘルスケア、というコンセプトのお食事会企画のお知らせをしたところ、友人知人からメッセージをいただきました。

そのうちのひとつが、「メンタル不調には自分の場合、スパイスのきいたカレーを食べて体を温めたり、ジョギングすると効果がある」というお話。

この方の場合、直感と言うか過去の経験からそのように感じておられるわけですが、漢方的な見方で分析すると、なかなか鋭いところを突いておられて面白い。
ので、師も走るの慌しいはずの時期なんですが、年明けのゆったりお食事会のお話準備も兼ねてつらつらと書いてみますね。

漢方の考え方の基本に「気、血、水」というものがあります。
いずれも 人間の体内を巡る物質で、生命維持に欠かせないものです。
これらが足りなかったり、巡り方がスムーズでなかったりすると心身の健康バランスが崩れると考えます。

気の巡り方がうまく行ってなくて体内で交通渋滞を起こしていることを「気滞」と言います。
なんだかイライラして怒りっぽくなったり、小さなことが気にかかったり、仕事や勉強をしなくちゃいけないのに集中できなくてそんな自分にまた嫌気がさしたり…。
体調面では、肩こりやお腹が張る、げっぷやガスが多い、喉がつかえたり胸がつかえるような気がしたり。寝つきが悪くなったり眼の充血や、食欲不振などが起こる場合もあります。
自分で「ストレスたまってる~」とわかっている場合は勿論、自覚がない場合でも上記のような症状がいくつもある場合、気が滞っている可能性が高いのです。

で、この気の巡りをよくする、漢方用語で言う「理気作用」のある食べ物、ちょっと挙げてみると

紫蘇やセロリ、ニラ、玉葱、ラッキョウ、香菜、ミント、など香りのある野菜
みかんや柚子、グレープフルーツなど柑橘系の果物
スパイス類ならフェンネル、にんにく、胡椒、八角、ターメリックなど

と言うわけで、玉葱、ラッキョウ、にんにく、胡椒、ターメリック、フェンネル…これらはカレー作るときの重要アイテムなんですね。

また五臓(肝心脾肺腎)の相関関係から見ると、唐辛子などを使ったスパイシーな辛味は「肺」に属しますが、この肺を刺激することにより、肺と相克関係にある肝の機能亢進を和らげます。
肝は怒りの感情と深い関係がある臓器なのです。
「辛いエスニック料理食べてヒーハー言って、ストレス解消!」と言うのはあながち的外れでもない…のです。

ジョギングも、適度な全身運動で気の巡りをよくし、外を走ることで太陽の光を適度に浴びたり木々の緑を眼にすることもプラスになります(夜中のジョギングは逆に植物の陰の気を受けることになるので逆効果と漢方では考えます)。
走ることに慣れていない人は足を痛めやすいのでウォーキングがいいですね。なんならスポーツを意識せず、お散歩感覚で。

ただし、気の巡りが問題なのではなく、気それ自体が足りない「気虚」の場合は話は違ってきます。
疲れやすい、何事も億劫になる、カゼを引きやすい、息切れする、眠りが浅くよく目が覚める、消化不良を起こしたり下痢や軟便気味などなど。
なにせ体がガソリン不足ですから、刺激の強いものを消化する力、運動する力がなくなっているわけで。
こういう場合は「理気」ではなく「補気」です。
足りないから、補う。
穀類、豆類、イモ類などを温かく消化の良い煮込みやスープ、お粥にして適量食べ、何よりも充分な睡眠をとること。

気虚と気滞、両方が生じる場合も勿論ありますね。
気のパワーが足りないと巡らせる力もなくなってるわけで。

ひとりひとりのその時の体調にあった「さじ加減」が重要なのです。

明日は大晦日。
お正月、ご馳走三昧という方も多いと思いますが(らんぷ店主もその予定♪)、「気虚」「気滞」に良い料理はどれかな?とちょっぴり頭の隅に置きながら、卓上の美味しいものを味わうのもまた面白いかも。










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プロフィール

らんぷ店主

Author:らんぷ店主
アジアのお母さんの味に東洋医学のエスプリを混ぜた、アジア薬膳料理屋を奈良きたまちの古民家で展開。
「あじあの薬膳おばんざい 藍布(らんぷ)」
火曜・水曜定休
奈良市法蓮町1232
℡ 0742-27-1027

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