2011-08-26

漢方診断受けました~広東・香港の旅

zhongshan3.jpg

写真は、広東省中山市内の中医薬(中国の漢方薬)の薬局にて、薬をブレンドしているところ。
画用紙大の紙の上に積んである木の皮や根っこや葉っぱみたいなのが、一日分の薬です。
日本の漢方薬局で出されるのより遥かに大量です。

薬膳の基になる漢方を勉強し始めてから、中国へ行ったら一度は体験してみたかった漢方診断。
友人であるZさんの経営する日本語教室を見学(というかお茶いただきながら教師やスタッフの皆さんとおしゃべりしてただけですが)した後、そのすぐ近所にある市内にいくつも支店を持つという薬局へ。
正面玄関から入ると明るく広いフロアに西洋薬・市販の中医薬の棚がずらりと並び、店構えは日本のドラッグストアとあまり変わらない雰囲気(昨今のドラッグストアのようなカップ麺やスナック菓子はありませんが)。
入ってすぐ右手の小さな事務机におっちゃんが一人座って、正面に座る女性の右手首に指を当てながらなにやら話をしていて、これが漢方相談コーナーなのでした。
世間話でもしているようなユルい空気を漂わせながら、おっちゃん、じゃなくてセンセイはメモ用紙のような紙になにやらサラサラ書き付ける…。漢字の生薬名なら、ちょっとぐらい読めるかな?と期待して横から首を伸ばしたのですが、文字なのかナンなのかすら判別できぬ間に、女性は席を立って奥の部屋へ。
どうやらその紙に書かれた「処方箋」をもって、薬を作る部屋へ行ったみたいです。
で、らんぷ店主の番。
イスに座って手を伸ばしたところ、センセイはこちらをジロリと見ながら(望診:患者の顔色から体質・体調を判断)らんぷ店主の右手首に指をごく軽ーく触れる(脈診)やいなや、いきなりしゃべりだしました。
そばにいたZさんいわく「血が足りないってゆうてる」。
えーっ。まだ何も言ってないのに。

らんぷ店主は漢方(中医学)でいう「血虚」です。
薬膳の基となる漢方を学び始めてから常に自分の体調・体質を漢方的に観察するようにしているのですが、いくつかの自覚症状から「肝」の血虚といえる体質のようで、漢方講座の講師からも指摘を受けていました。
でも、病院で血液検査をしても検査値は基準値内なので「貧血」の診断は下されません。

さて、学校で習った漢方用語は殆ど中医学から来ているものなのですが、全て日本語読みで読みなれているため中国語発音がすぐに出てこない。
「もちょっと負けてんかー、3個買うから」「メニュウ見せて」「トイレどこですか」ならすぐ出てくるのになあ。
という訳で、メモ用紙に「血虚」と書いて見せたらセンセイぶんぶんと首を縦に振ってくれました。
その後はらんぷ店主の漢方用語筆談戦法→センセイがなにやら広東語でコメント→Zさんが達者な関西弁で通訳、という3者会談で進行。
因みに舌見せて、と言われてあかんべーをしたら(舌診:舌の色や形、舌苔を見て診断する方法。漢方では結構重要ポイント)センセイがいかにも「あああ、やっぱりねえ」という顔つきをしたので、このときばかりはZさんの「やっぱり血、足りんって」と言う言葉を待たずとも判ってしまいました。

で、やおらメモ用紙に何かを書き付けるそのペン先を凝視していたのですが、まるでアラビア文字かクメール文字か、というほどに判読不能。
Zさんに「読める?」とそっとたずねると「読めへん。あれは普通の人には判らない。だいじょぶ、薬買ったらレシートにちゃんと漢字で薬名の印刷してくれるから」。

で、ナゾの処方箋を持って奥の部屋へ行き、スタッフの若い女の子に渡しました。
正面フロアの広々ぴかぴかな空間と違って、いきなり昭和の学校の実験室みたいなレトロな趣の小部屋。
壁一面に天井まで生薬が並び、床にも仕分け前らしき生薬の大袋が詰め込まれたダンボールがそこここに置かれて足の踏み場もないほど。
3、4人の若い男女スタッフがダンボールの薬を片付けたり、お客さんから預かった処方箋で調薬したりしていました。
5日分の薬を、一日分ずつ煎じ液にして真空パックにして貰うことにしました。
家で煎じるのは結構面倒と言うことで、この薬局では薬を購入した客に対し、煎じ液のパック詰めや配達まで無料サービスしているのだそうです。

支払いを済ませてレシートに印字された生薬名を見ると、ううむ、やっぱり「造血」系のクスリが多いなあ。
鼻血出そう…とまでは思わないものの、流石に、ど、どんな味かいな、と一抹の不安と期待。

その日の晩、パックに穴を開けてホテル備え付けのグラスに注ぎいれました。
なんか缶コーヒーみたいな色。量も、150~160㏄ぐらいありそう。

恐る恐る飲んでみると、…意外なぐらい、飲みやすい味。
決して嗜好品的な美味しさではないけれど、苦味と甘味とかすかな酸味、ちょっとまろやかな感じもあって、結構平気でごくごくと飲み干してしまいました。

但し、何の根拠も無く思うのですが、この「飲みやすさ」は、万人共通ではない気がします。
たぶん、体が必要としているから飲みやすく感じられたのではないかと。







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プロフィール

らんぷ店主

Author:らんぷ店主
アジアのお母さんの味に東洋医学のエスプリを混ぜた、アジア薬膳料理屋を奈良きたまちの古民家で展開。
「あじあの薬膳おばんざい 藍布(らんぷ)」
火曜・水曜定休
奈良市法蓮町1232
℡ 0742-27-1027

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